(平成25年5月6日)
ゴールデンウィークの最終日に、ようやく今年の初渓流釣りが実現しました。
とりあえず、シーズン初釣行なので、沢歩きのリハビリを重視して、そこそこのサイズのヤマメの顔を見ることを第一目標に、あまりハードな遡行になり過ぎない、比較的よく知っている沢をチョイスしてみました。
午前3時ころにクルマ止めに到着。しばし仮眠をとり、5時すぎから釣行開始。
(写真上)日原川から分岐する「沢」の入り口の様子。・・・・この木は、おととしに来たときは無かったような。
沢の入り口付近で、早くもヤマメのアタリがある。ブドウムシのエサにかぶりついたヤマメが、はりにはかからずに、空中まで持ち上がったところで、あわててピュー!と逃げて行く様がかわいい・・・・。
で、いくつめかのポイントで、ガツンと鈍いアタリが!黒々とした“魚体”が浮かび上がり、その重さといい、引き具合といい「25センチくらいのイワナか!?」
「・・・・いや、それにしては、からだが短い・・・・・・というか、丸っこい変な生き物が釣れた・・・・(つちのこ!?)」
釣り上がったのは、なんと一匹のネズミ(みたいな真っ黒い生き物。仮にチュー助と呼ぶ)でした。おろしたての“がま渓流”エアロダンサーの初獲物なので、慎重に取り込む。
このチュー助君、幸いにも口の皮一枚にはりがひっかかっていただけなので、外してやると、ふらふらしながら去って行きました。(やっぱり、はりはスレに限る)
は~・・・やっと、山女に会えた・・・・。
瞬間的に「掛ける」釣りではなく、アタリを感じてから二秒くらいじっくりと喰わせる方法で釣り上げた。それでもエサを完全に飲まれてしまうということはなかった。(竿が柔らかいせいかもしれない)
ちなみに、この日の水温は、上州屋で買ったラフな水温計ではかって、7℃か8℃くらい。アタリ自体は決して多くないが、エサを食べにくるサカナは、しっかりエサをくわえて離さず、サカナの活性はそんなに低くないと感じた。
・・・・どちらかというと、サカナの絶対数が減っているのではないか。連休の最終日だったので、昨日までに釣りきられてしまったかもしれない、とそんなことを感じた。
この季節、谷の全体があたらしい生命に満ち充ちあふれているようです。
(写真上)陽の当たる場所で休憩していると、樹木のうえから、ポトリ、ポトリと木の実やら小枝やらが落ちてくるので、なにかと思ってみると、かわいいサルが2匹いました。
水が冷たいし、リハビリ釣行なので、できる限り泳がないようにしたつもりが、進むだけで、どうしてもへそくらいまでは水につからざるを得ない場所が多数。夏場と比べると、体力の消耗が激しいです。
この日は、「忌山の悪場」と呼ばれる難所の入口まで釣り登って、引き返すことにした。この先にもヤマメがいることは知っているが、沢登りそのものを楽しむ覚悟とスキルのない人間が、安易に進むのはそれなりのリスクがあると分かっているので。
いつもの脱出口から林道へもどります。
つり橋のところに案内板が出ていました。林道舗装工事にともない、崖崩れのおそれがあるため、これより上流の日原川は、現在立ち入り禁止のようです。
公のための工事ですから釣り人が我慢するのは当然ですが、日原本谷での釣りができないとなると・・・・本気で奥多摩のネイティブに近いヤマメやイワナに会いたいと思えば、雲取谷や唐松谷、長沢谷まで足を運ばなければなりません。
それはなかなかハードな釣行になるし、「釣りキチ三平」のフレーズじゃないですが、次第に釣り場が狭く・遠くなって行くなあ・・・・と思いました。